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今日もいつも通りの朝だった。
しかしあたるの様子が少しおかしかった。
どうも寒気がする。それと咳も何回か出るように
なっていたのだった。顔を赤くしながらラムと
朝ご飯を食べに一階に下りていった。
「う〜っ寒いっ!ゲホッゴホゴホ・・」
「ダーリン、大丈夫だっちゃ?顔が赤いっちゃよ。」
そういうとラムはあたるの額に自分の額をくっつけた。
「わっ!こら!何すんじゃい!!」
あたるはそう言うと、バッ、とラムから離れた。
「ダーリン!!熱いっちゃよ!熱があるんじゃないっちゃ!?」
「え・・・そ、そうか?」
そして一階のふすまを開けて部屋に入っていった。

「あら、あたる。あんた具合悪そうじゃない。どうしたの?」

「お母様、ダーリン熱があるっちゃ。」
「あらまあ、それはそれは・・・。でもあたるなら学校行っても平気でしょ。」
母は平然として答えた。
「おい!!自分の息子が具合悪そうにしてるのに心配ひとつもしないのかよ!!」
あたるはさらに怒鳴ろうとしたが、それでもう限界だった。
「あ〜・・頭いてえ・・・。」
「ダーリン、今日は学校休んだ方がいいっちゃ。ねっ?」
ラムがそう言うと、あたるはフラフラしながらそこを立った。
「・・・んじゃそうするわ。母さん、学校に連絡入れといて。」
そう言うと、すたすたと二階へ上がっていった。

あたるが布団を再び敷いている時、ラムが部屋に入ってきた。
「ダーリン・・・。大丈夫だっちゃ?うち・・・心配だっちゃ。」

ラムが心配そうに言った。
「あ〜・・大丈夫だよ。ただの風邪だろ。んなこといーからお前は学校行ってこいよ。」
ラムはまだ心配そうな目であたるを見つめている。
「何じゃいっ!大丈夫だとゆーとろーが!」
そしてあたるは布団の中に入った。
ラムが最後に一言。
「ダーリン・・・行ってきます・・・・っちゃ。」
その声があたるには妙に寂しそうに聞こえた。
・・側にいたかったのだろうか。
でもただの風邪でラムを巻き込むわけにはいかない。
そんなラムを気にしながらもあたるは数分たって寝入ってしまった。


ラムは学校に着いても相変わらず元気がなかった。
窓の外を覗きながら溜息をついているラムを見て
しのぶが側にやって来た。
「どうしたのよ?元気無いわねえ。・・・あ、あたるくんがいなからなのね。」
「ダーリンのいない学校なんてつまらないっちゃ・・。」
ラムが顔をしかめて言った。
「一体どうしたの?あのあたるくんが学校休むなんて。」
「風邪引いたっちゃ。ダーリン、結構熱があったっちゃ。」
「ふ〜ん。」
そんな会話の中、面堂がやって来た。
「ラムさん、今日は諸星風邪引いて休んだんですって?」
「だっちゃ。心配だっちゃ・・・。」
「大丈夫ですよ、ラムさん。あいつはそんなに弱いヤツではありません。」

そこにメガネ達が割り込んできた。

「わははは!!とうとうくたばったか!あのアホめが!」
続けてパーマ、カクガリ、チビと次々に口を出してきた。
「あたるが休みなんてな〜。空からヤリでも降るんじゃないか?」
「ぎゃはは!あり得るかもな!」
「ぼっ、僕もそう思う!」
そして面堂。
「まあ、あのアホなら40度熱が出ても死なないでしょうね。」

それを聞いていたラムが大激怒した。
「いい加減にするっちゃーーーーーーー!!!」
<ドバババババババババ!!>

「ぎゃああああああ!!!」
面堂達は黒こげになりながらのびていた。

「さっきから聞いてればダーリンのこと非道く言って!!ダーリンだって風邪で
苦しい思いしてるんだっちゃ!それ以上言ったらうちが許さないっちゃ!!」
「ラ、ラムさん・・。」
本気で怒ったラムをしのぶが気をなだめた。
「ラム、落ち着きなさいよ。あたるくんだって風邪ごときでへばる様な人じゃないわよ。」
「うん・・・・。そうだ!今日はうちが看病してあげるっちゃ!」

ラムはそう言いながら掃除をほっぽってさっさと家に帰ってしまった。
「まったくもう!だからってそうじ当番サボっていいなんて言ってないわよ!」

「ただいまーっ」
ラムが大きな声で言うと急いで二階へ駆け込んだ。
<ガラッ>
「ダーリン!!ただいまっ!」
あたるはまだ布団でぐっすり寝ていた。
が、ラムの大きな声で目を覚ました。
「・・んだよ・・・。もうちっと静かに入ってこれないのかよ・・。」
「あっ、ごめんちゃ。」
ラムは、あたるの側に座って聞いた。
「ダーリン、具合大丈夫だっちゃ?何か食べたいものとかあるっちゃ?」
それを聞いてあたるがムクリと起きた。
「う〜ん・・。確かにハラへったな。げっ。もう4時ではないか!
母さんめ・・。昼飯の時はちゃんと起こせって言ったというのに・・。」

「じゃあうちが今からお粥作ってあげるっちゃ!」

それを聞いたあたるは、顔から血の気が引いた。
ただでさえラムのまずい料理を食わされた時にゃあ死にそうなのに、
こんな時に食ったらどうなるか!!

「ま、待てラム!ハラなんて減ってないから・・。」
そう言いかけたが、ラムはそんなの聞かずに
急いで台所まで飛んでいってしまった。

「や・・・やばい!!やばすぎる・・・。」
すでにあたるにはラムを追いかける力など残ってなかった。
そしてやはり一階ではものすごい音が聞こえてきた。
<だんだんだん!!!ドガガガガガ!!バシュッバシュッ・・ちゅどーーーーん!!>
「いやだああああ!!まだ死にたくない!!」
あたるは布団を頭からかぶって叫んだ。

「ダ〜リンッ♪お粥できたっちゃよ♪」
「・・・・・・・いらん。」
そうぽそりと答えた。
「なんで?お腹減ってるんじゃないっちゃ?」
「いや、もう減っとらん・・。だからその料理をしまってくれ・・。」
ラムはどうしてあたるがそんな事言うのか見当が付いた。
「さてはダーリン・・・うちが作った料理が食べられないって言うっちゃ?」

まったく・・・。本当に何も分かっとらんな!この女は!
「当たり前だー!!そんな煮えたぎって色が変色したうごめいたモノ
誰が食えるか!!おれは病人だぞ!?」
「だから!元気が出るようにいっぱいスタミナが入った
お手製料理を作ったっちゃ!!」
「アホ!どう考えたって病人に食わせるモノではないわ!!」
「ダーリン!わがまま言わないで食べるっちゃ!風邪治らないっちゃよ!!」
「なお悪化するわい!!」
あたるがそう大きく口を開けて叫んだ瞬間、ラムがひょいとご飯を口に入れた。

あたるがどういう反応したか・・・言うまでもないが。

顔は真っ青で、唇は逆に真っ赤。すでに死相が出ている。
そんなあたるを見てラムが笑って言った。
「薬入ってるから少しにがいかもだけど、どう?美味しいっちゃ?」
それを聞いて今にも死にそうなあたるがラムに怒鳴った。

「・・・っおまえいい加減にせんかい!!こんなモノ上手いわけないだろ!!
おれを殺す気か!?おまえとおれとじゃ味覚が違うっつーのが分からんのか!!」
「ダ、ダーリン・・。」
怒ったあたるをビックリした目で見た。
「もうメシはいいから静かにしてろ!!おれは寝るっ!」

ラムが放電し始めた。怒っているのか泣いているのか分からなかったけど。
そんなのは予想済みだった。しかし、少し申し訳なさそうな顔をして
あたるは布団に入った。
「なにも・・・そこまで言わなくたって・・・。」
ラムの瞳から大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちてきた。
あたるはギョッとした表情をして、ラムの方を向いた。
「ごめんちゃ・・。うち、なんにも出来なくって・・・。」
「ラ、ラム。」

そう言うとラムは泣きながら窓の外へ飛んでいった。

「ラムのアホ・・・。何も出来ないなんて・・おまえが普通に側にいてくれれば
何も問題ないとゆーに・・・・。」
言ってることが矛盾してる自分が情けなかった。
そして夜は更けていく・・・・。

深夜3時。やはりラムはあたるが心配で戻ってきたのだ。

ダーリン・・。

ラムがあたるの側へ行くと、あたるはとても苦しそうにして寝ていた。
ラムが顔を触ると、体の熱さにビックリした。
「ダーリン・・!すごい熱だっちゃ・・。うちの作ったお粥のせいだっちゃね!」
ラムが作ったお粥のせいで、あたるの体の症状はかなり悪化していた。
もう夜遅いから、と母達を起こさないよう、
下へ行って氷水とタオルを持って来た。

「ダーリン・・。ごめんちゃ。うちのせいで・・。」

そう呟くとラムは冷たいタオルであたるの額の汗を拭いた。
ラムはその夜、寝ずにあたるの看病をした。

--------翌朝

「う・・ん・・。」
あたるが静かに目を覚ました。
布団の上には、眠りに就いたラムがいた。
「あれ・・?なんでラムが?まさか・・・昨日おれが寝てる時に戻ってきたのか・・?」
後ろにタオルと水の入った洗面器を見てはっきりと悟った。
ラムの手はしっかりとあたるの手を握っている。

「おい、ラム。こんな所で寝てると今度はおまえが風邪引くぞ!」

あたるはラムを起こした。
「ん〜・・・ダーリン・・?」
ラムが目を覚ますと、あたるに飛びついた。
「ダーリン!!具合大丈夫だっちゃ!?」
「あ、ああ。もう熱は下がっとる。」
あたるはビックリして答えた。・・・にしてもあんな熱が何故一晩で下がったのだろう。
「よかった!お粥に入ってた薬がちゃんと効いたっちゃね!」
「お粥に入ってた薬・・?」
「うん!あれに入ってた薬飲むと一晩高熱が出るけど
翌朝はもうバッチリ治る薬なんだっちゃよ。」
「そ・・そ〜か・・。」

あたるは嬉しかった。あんなに非道いことをラムに言ったのに、それでも自分を心配してくれて。
「ラム・・。」
あたるはラムに顔を近づけ、キスをした。
ラムはとてつもなくビックリしている。ムリもないだろう。
あたるは顔を赤らめながら言った。
「・・・風邪、うつったらゴメン・・な。」
「・・・・ううん!!」
ラムも嬉しそうに微笑んで。


(終)


如月ユメノさんから甘〜い風邪ネタ頂きましたv
あたる君が心配で落ち込んだり、ま○い料理に謎の薬を混ぜたりと、
ラムちゃんがとっても彼女らしくて、しかも可愛いですv
ラストは幸せな2人で「ごちそーさま!」って感じですね♪
ありがとうございました〜☆ミ

                        管理人  諸星雪華

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